王国社|建築書出版の歩み
社名:有限会社 王国社
設立:1985年6月
代表:山岸 久夫
事業:書籍出版
住所:〒270-0002
千葉県松戸市平賀152-8
電話:047-347-0952
FAX:047-347-0954
Eメール:okokusha@pop07.odn.ne.jp
王国社の建築書は、1996年の磯崎新著『磯崎新の仕事術』から始まります。建築界のトップリーダーであった磯崎氏は、当時「つくばセンタービル」や「ロサンゼルス現代美術館」「奈義町現代美術館」などの作品で注目を集め、同時に難解な建築論でも名を馳せていました。この磯崎氏の全体像を一般読者に伝えるべく、図版、スケッチ、インタビュー、展覧会図録掲載の半自伝など、あらゆる方面から編集し一冊に仕上げました。幸い、本書は好評を博し、広く市場に受け入れられました。この出版が今日の王国社の建築書の基盤となっています。
その12年後の2008年、内藤廣著『構造デザイン講義』が刊行されます。すでに「海の博物館」「牧野富太郎記念館」「島根県芸術文化センター」など世評高い作品を生み出している内藤氏は、
2003年から東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻教授となり、本書がその最初の成果となりました。建築家が土木系で教鞭をとるのは初の試みであり、テーマはズバリ「建築と土木に通底する構造デザインとは何か」です。その後、「光」「熱」「水」「風」「音」の五要素の環境を身体経験から捉える『環境デザイン講義』、建築のあるべき形態を「技術の翻訳」「場所の翻訳」「時間の翻訳」の三つの要素から考える『形態デザイン講義』と続き、東京大学講義集成3部作が完成します。
このデザイン講義3部作は、「そこで行われることでその中身がつくられていく」との建築哲学を提唱した青木淳著『原っぱと遊園地』、「私たちの価値観や生き方が建物の使い方に反映する」との思いを綴った西沢立衛著『建築について話してみよう』などの本と共に王国社のロングセラーとなり、今日に至っています。